Song List
A Song List (lyrics)ABCDEEGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ (A17 2007.08.31)
Afro Blue(a13)
Afro Blue  1959

compose : Mongo Santamar?a
lyric : Oscar Brown Jr.

 もともとはアフリカに古くから伝わるトラッド・ナンバーだが、モンゴ・サンタマリアが『モンゴ』(Fantasy) でいち早くアレンジしてとりあげたことから、モンゴのオリジナルとクレジットされているものが多い。歌詞はオスカー・ブラウン・ジュニアが書き、歌手のアビー・リンカーンが唄ったが、彼女のアルバムでは作曲者として、ハービー・マンの名前がクレジットされていた。当時のアビーは、夫であるドラマーのマックス・ローチとともに、ブラック・ミュージックの闘士として活動をおこなっていたが、そんなローチ~アビー・リンカーンにとって、この曲はまさにうってつけのナンバーとなっていた。ジョン・コルトレーンは何度もこの曲を取り上げている。

モンゴ・サンタマリア / グレイテスト・ヒット (Sony Records/SRCS-9614)
ジョン・コルトレーン / ライブ・イン・ジャパン
ジョン・コルトレーン / ライブ・イン・シアトル
ジョン・コルトレーン / ライブ・トレーン~ジ・ヨーロピアン・ツアーズ』
ジョン・コルトレーン / ライブ・アット・バードランド (Impulse/UCCU-5216)
ダイアン・リーブス / ジャズ・シンガー (BlueNote/TOCJ-5291)
ジョン・マクラフリン&エルビン・ジョーンズ / アフター・ザ・レイン (Verve/POCJ-1269)
ゲイリー・バートン / グレイト・ヴァイブス~ハンプ、レッド、バグス、カルに捧ぐ (Concord/VICJ-60733)
アンディ・サマーズ / ザ・ラスト・ダンス・オブ・ミスターX (Vap/VPCK-85345)
渡辺香津美 / ワン・フォー・オール (domo POCJ-1451)

Dream of a land my soul is from
l hear a hand beat on a drum
Shades of delight coco-hue
Rich as the night, Afro-Blue

Elegant bov, beautiful girl
Dancing for joy, delicate world
Shades of delight coco-hue
Rich as the night, Afro-Blue

Two young fovers are face to face
With undulating grace
They gently dance 'til they slip away
To some secluded place
Shades of delight coco-hue
Rich as the night, Afro-Blue, ah, ah….

Whispering trees echoes their sighs
Passionate plea, tender reply
Shades of delight, coco-hue
Rich as the night Afro-Blue

Lovers in flight up where they glide
Burst at the heights gently sub-side
Shades of delight coco-hue
Rich as the night, Afro-Blue, Afro-Blue

As I though it would be
Shades of reality
Until it seems it's not a dream
That you are you and me
Shades of delight coco-hue
Rich as the night, Afro-Blue
After you've gone (a14)
After You've Gone  1918
君去りし後

compose : Terner Layton
lyric : Henry Creamer

 ヴォードヴィルでコンビを組んでいた歌手とピアニストが1918年に書いた曲で、1918年7月、白人女性歌手マリオン・ハリスがRCAに録音した曲。アメリカだけでなくヨーロッパにも行って活躍したし、ミュージカル・スコアも多く書いている。このコンビによる曲では[ウェイ・ダウン・ヤンダー・イン・ニューオリンズ]も有名。最初はオーケストレーションでダンス・ミュージックとしてはやった。'29年にはルイ・アームストロングが歌い、これが彼のニューヨークでの最初の大きな成功となった。また'40年代には3本の映画に挿入されているが、とくにベニー・グッドマンが'46年のディズニー映画『Make mine music』のサウンドトラックにカルテットで入れてから、これはグッドマンの得意のナンバーにもなった。他にもアル・ジョルスンやソフィー・タッカー、ベッシー・スミス、ファッツ・ウォーラー、ジャック・ティーガーデン、トニー・ベネットなどのボーカル・バージョンが残されている。ディキシー、スィング系の録音が多く、最近ではインストモノは少しずつ聴かれなくなってきている。

ベニー・グッドマン/ベスト・セレクション (RCA)
ジーン・クルーパー/ドラミン・マン (Sony)
ジャンゴ・ラインハルト/イン・メモリアル (RCA)
アート・テイタム/アイ・ガット・リズム (Decca)
JATPオール・スターズ(チャーリー・パーカー他)/40年代のJATP (Verve)
アル・コーン&ズート・シムズ / ハーフノートの夜 (BlueNote/TOCJ-9424)
ソニー・クリス / ゴー・マン (Liberty/TOCJ-5978)
ニコラス・ペイトン / ガンボ・ヌーボー (Verve/POCJ-1326)
グレイト・ジャズ・トリオ / グレイト・スタンダードVol.1 (Alfa/ALCR-38)
サリナ・ジョーンズ / 恋人よ我に帰れ (Dream21/DRCD-1657)

Luis Armstrong / What a Wonderful World
As played by Benny Goodman
Teddy Wilson / MR. WILSON

NEW REAL BOOK 2  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  COPY  MEMO

Verse

Now won't you listen dearie while I say
How could you tell me that you're goin' away
Don't say that we must part
Don't break my aching heart
You know I've loved you truly many years
Loved you night and day
How can you leave me, can't you see my tears?
Listen while I say
Don't you remember how you used to say
You'd always love me in the same old way?
And Now it's very strange
Sometimes I think someone has won your heart
Tempted you away
But let me warn you tho' we're miles apart
You'll regret someday

Chorus 1

After you've gone and left me crying
After you've gone there's no denying
You'll feel blue, You'll feel sad
You'll miss the dearest pal you've ever had
There'll come a time, now don't forget it
There'll come a time, when you'll regret it
Some day when you grow lonely
Your heart will break like mine and you'll want me only
After you've gone, after you've gone away

Chorus 2

After I'm gone, after we break up
After I'm gone, you're gonna wake up
You will find you were blind
To let somebody come and change your mind
After the years we've been together
Some day blue and downhearted
You'll long to be with me right back where you started
After I'm gone, after I'm gone away

 ヴァース

さあ、僕の言う事を聞いておくれ
僕をおいてどこかへ行ってしまうなんて、よく言うよ
僕らが別れるなんて話はやめておくれ
僕の傷ついた心をだめにしないで
もう何年も君を心から愛しつづけてきたのは知ってるよね
夜も昼も心から君を愛しつづけてきたのは知ってるね
夜も昼も愛してきたよね
どうして僕を置いて出て行けるのさ、この涙が見えないかい
僕の言うことを聞いておくれ
君はよくこう言ったよね
いつまでも変わらずに僕を愛したいって
なのに気が変わるってのはおかしいじゃないか
きっと誰かが君の心をつかんで誘惑したんだと
時々思ったりするよ
何マイルも離れているけど、言っておきたいね
いつか君は後悔する事になるとね

 コーラス 1

君が行ってしまった、泣いている僕をおいて
君は行ってしまったけれど、でも間違いなく
君は滅入ったり悲しんだりするだろうし
一番親しかった友を失って寂しく思うだろう
そういうときがくるのさ、忘れないでおくれ
君が後悔するそのときが必ずくるさ
いつの日か君がさみしいと感じたとき
君の恋心は僕のと同じように破れ、僕を追い求めるだろう
君が行ってしまってから、君が遠くへ去ってしまってから

 コーラス 2

僕が行ってしまってから、僕らの仲がだめになってしまってから
僕が去ってしまってから、君は目を覚ますだろう
ほかの者に目移りして気が変わってしまうなんて
なんとものが見えなくなってたんだろうと君は気付くだろう
何年もの間僕らは一緒にいたよね
そこには喜びも涙もあったし、いろいろな天気もあったね
いつの日にか落ち込んで滅入ってしまったとき
また僕と一緒になって初めからやり直したいと思うだろうよ
僕が行ってしまってから、僕が遠くへ去ってしまってから

Again (a15)
Again  1948

compose : Lionel Newman
lyric : Dorcas Cochran

 コクランとニューマンの二人の‘48年の作で映画『Road house』に挿入され、アイダ・ルピノが主演し歌った。49年にビッグ・ダモンをはじめドリス・デイ、メル・トーメらがそれぞれ大ヒットさせた。ボーカル・バージョンの多い曲でフランク・シナトラ、ダイナ・ワシントン、ペギー・リー、マーク・マーフィー、ドリス・デイらも吹き込んでいる。

ナット・キング・コール/ソングス・フロム・ステージ&スクリーン (Capitol)
エディ・ヒギンズ/アゲイン (Venus)

SONG REAL BOOK  永遠のポップス1  ALL OF THE JAZZ STANDARD 1  COPY

Again this couldn't haappen again
This is that once in a lifetime
This is the thrill divine

What's more, this never happened befor
Though I have prayed for a lifetime
That such as you would suddenly be mine

Mine to hold as I'm holding you now and yet never so near
Mine to have when the now and the here disappear, what matters dear

For when this doesn't happen again
We'll have this moment forever
But never, never again

二度と、これは二度と再びおきはしないでしょう
一生に一度のこの胸のときめき
しかも、今までに一度もこんな事はおきなかった
ずっとそう願ってはきたけれど
あなたのような人が突然私のものになるなんて

私のもの
今あなたをこうして抱いているように
誰かを抱きしめた事は一度もなかった
私のもの
この今の瞬間が去ってしまっても
ずっと私の心に宿っているあなた

そう、何が起こったっていい
もしこれが二度とおきなければ
この瞬間を私たちの心に永久に残しておきましょう
こんな事は二度とおきはしないのだから


Alfie (a1)
Alfie  1966

compose : Burt Bacharach
lyric : Hal David

 1966年、ルイス・ギルバート監督、マイケル・ケイン主演の同名喜劇映画の主題歌。そのサウンド・トラックではシェールが歌ったが、レコードはディオンヌ・ワーウィック Dionne Warwick のものが売れた。シェール(32位)、シラ・ブラック(95位)、そしてディオンヌ・ワーウィック(15位)等がチャート・インした。この映画には、ソニー・ロリンズが吹く、同名異曲がもう一つ入っていて、こちらもヒットとなった。作詞に当たって、デイヴィッドは、最初の一行を思いつくまでに何日もかかったが、その一行が浮かんだ後は全部仕上げるのに一時間も掛からなかったそうだ。

バネッサ・ルービン/アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー~カーメンに捧ぐ (Novus)
スタン・ゲッツ/ホワット・ザ・ワールド・二ード・ナウ~プレイズ・バカラック・アンド・デビッド (Verve)
ジャコ・パストリアス/ライブ・イン・ニュー・ヨーク・シティ Vol.3

Burt Bacharach inst. ver.
ART FARMER / THE SUMMER KNOWS
Bill Evans / MONTREUX Ⅱ
Bill Evans / LIVE IN PARIS 1972 Vol.3
Bill Evans / RE: PERSON I KNEW
伊藤君子 / A TOUCH OF LOVE

HAL LEONARD REAL JAZZ BOOK   REAL BOOK (小節数少ない)
永遠のポップス  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2

What's it all about, Alfie?
Is it just for the moment we live?
What's it all about when you sort it out, Alfie?
Are we meant to take more than we give or are we meant to be kind?
And if only fools are kind, Alfie
Then I guess it is wise to be cruel
And if life belongs only to the strong, Alfie
What will you lend on an old golden rule?

As sure as I believe, there's heaven above, Alfie
I know there's something much more
Something even nonbelievers can believe in

I believe in love, Alfie
Wihtout true love we just exist, Alfie
Until you find the love you've missed, you're nothing, Alfie
When you walk let your heart lead the way
And you'll find love anyday, Alfie

いったいどうしたっていうの、アルフィー?
現在だけが人生のすべてじゃないでしょ?
人生の意味って一体なんなの?
考えたからってそう簡単にわかるものじゃないでしょ、アルフィー?
私たちっていつも得をするように生きなくちゃいけないのかしら?
それとも損をしてでも親切に人助けしなくちゃいけないのかしら?
そんな親切さなんて馬鹿者だけにしかできないとしたら、アルフィー
すると人にうんとつらく当たるのも利口な生き方かもね
強いものだけが人生を欲しいままにするんだったら、アルフィー
“人に親切にせよ”なんていう昔からの教えはもうどうでもいいの?

私は信じているけど、上には天国があるのよ、アルフィー
でもそれだけじゃないわ
どんな不信心者でも信じるものがまだあるわ

愛よ、私は愛を信じている、アルフィー
本当の愛がなかったら人間なんてただそこにいるだけだわ、アルフィー
失われていた愛を見つけるまではあなたには何もないのも同然なのよ
足を踏み出す時、考えないで、心が赴くままに任せて
そしたら愛は直ぐに見つけられるものなのよ、アルフィー
All of me (a2)
All Of Me  1931

compose : Gerald Marks
lyric : Seymour Simons

 1931年に書かれ、1932年の映画 『Careless lady』 に挿入された曲。 LPレコードが始めて発売された頃だったが、フランク・シナトラの10インチ盤2枚を表裏にあわせたキャピトルの12インチ盤が出た。その後無数の歌手に歌われスタンダード中のスタンダード・ナンバーとなっている。

 52年にはフランク・シナトラ主演のミュージカル映画『Meeting Danny Wilson』にもフィーチュアされているがシナトラは名盤『スイング・イージー』の中でこの曲のお手本とも言うべき最高にスインギーな快唱を披露している。ビリー・ホリデイもこの曲を得意とし41年以来いくつもの録音を残しており、レスター・ヤングが加わった41年版は必聴。54年のライブ・バージョンもすさまじい説得力が感じられる。映画『真夏の夜のジャズ』にも登場するダイナ・ワシントンのバージョンは有名だし、ルイ・アームストロング、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ボーンやジョニー・ハートマンなども録音を残している。56年にテディ・ウイルソンと共演したアルバムでのレスター・ヤングの演奏はビリー・ホリデイとの録音を思い出しながら吹いているようなノスタルジックな味わいが最高。ジャンゴとフランス・ホット・クラブ五重奏団の演奏もファンタスティックだ。カウント・ベイシー楽団、デューク・エリントン楽団も楽しい。

フランク・シナトラ/スイング・イージー (Capitol)
ルイ・アームストロング/サッチモ大使の旅 (Sony)
サラ・ボーン/スインギン・イージー (EmArcy)
ジャンゴ・ラインハルト/ジャンゴロジー (EMI)
カウント・ベイシー/オール・オブ・ミー (Verve)
リー・コニッツ/モーション (Verve)
ビル・パーキンス~リッチー・カミューカ/ジャスト・フレンズ (Pacific Jazz)

Lester Young / PRESS AND TEDDY
Billie Holiday / LADY DAY → 歌詞
Dinah Washington / Teach Me Tonight
Dee Dee Bridghwater / in Montreux

NEW REAL BOOK  REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  MEMO 1  MEMO 2

VERSE

You took my kisses and you took my love
You taught me how to care
Am I to be just the remnant of one-sided love affair?
All you took, I gladly gave
There's nothing left for me to save

CHORUS

All of me, why not take all of me
Can't you see, I'm no good without you
Take my lips, I want to lose them
Take my arms, I'll never use them
Your goodbye left me with eyes that cry
How can I go on dear without you
You took the part that once was my heart
So why not take all of me

  ヴァース

あなたは私からキスを奪い、愛も奪った
私に愛する事も教えてくれた
私はただ一方通行の愛の燃えかすか何かになるだけなのかしら?
あなたが奪ったものはすべて私が喜んであげたのよ
だからもう何も残ってないわ

  コーラス

私のすべてを、どうして私のすべてを奪ってくれないの?
判るでしょ、私はあなたがいないとだめなの
私の唇を奪って、いらないから
私の腕を取って、そんなもの使いもしないんだから
サヨナラってあなたが行ってしまってから私の目には涙がいっぱいよ
あなたなしでどうやって生きていけばいいの?
あなたは私の体から心があった場所をもっていってしまった
だったらどうして全部もっていってくれないの?
All of you (a17)
All Of You  1954
あなたのすべて

compose & lyric:  Cole Porter

 コール・ポーターが1955年のミュージカル『Silk stocking 絹の靴下』に書いたもので、中でドン・アミーチェ(Don Ameche)が歌った。このミュージカルは、グレタ・ガルボ主演の1939年の映画『ニノチカ』をミュージカル化したもので、映画化は‘57年MGM盤『Silk stockings』でフレッド・アステア(Fred Astaire)とスィド・チャーリース(Cyd Charisse)が主演した。これはパリを舞台にしたソ連の外交官やスパイ相手のコメディで、面白おかしいソ連への風刺、皮肉、揶揄に満ちている。

 コール・ポーターの書いた曲にはしては比較的ストレートなラブ・ソングだが、この曲は発表されるとたちまち多くのシンガーにレパートリーとして取り入れられるようになった。エラ・フィッツジェラルドのソングブック・シリーズやサラ・ボーンのロンドン・ハウスでのライブをはじめ、ジェリー・マリガンがバックをつとめたアニー・ロスの代表作に収められているバージョン、ラスト・レコーディングでその人生に刻まれた深い壁を感じさせるビリー・ホリデイのMGM盤、その他にもアニタ・オデイ、ヘレン・メリル、メル・トーメ、ベティ・ブレイク、ちょっと変わったところではイタリアのティツィアナ・ギリオー二などの録音がある。インストルメンタルでは55録音の名盤『コンコルド』で早くもMJQが取り上げ、続いてケニー・バレルやボビー・ジャスパーも爽やかな演奏を残しているが、何と言っても最高なのは絶妙のミューテッド・プレイで迫るマイルスの演奏。ビル・エバンスのビレッジ・バンガード・ライブ、そしてキース・ジャレットトリオの同名タイトル盤でのライブ・パフォーマンスもそれに次ぐお薦めバージョンだ。近年の録音ではテテ・モントリューのソロ、ボビー・ハッチャーソンなどが素晴らしい演奏を聴かせてくれている。

解説・譜面=福田重男

 1950年代のマイルスに始まり、ビル・エバンス、マッコイ・タイナー、キース・ジャレットと、[オール・オブ・ユー]は現在まで様々な人たちに取り上げられてきた。これらの演奏は、それぞれが個性的でありながら、共通する何かがある。それを一口で言うなら、"洗練"と"自由"である。

 洗練されたスタイルで自由に曲を演奏するには、もちろんミュージシャンの力量を必要とするが、曲そのものにそうしたセンスのミュージシャンをひきつける魅力(洗練と自由を可能にする内容を持っていること)がなかったら、どうにもならない。早速[オール・オブ・ユー]の魅力を具体的に探っていこう。

 形式は、スタンダードの定番の一つであるABAB32小節を1コーラスとするもの。コード進行は一見複雑だが、骨子は逆順からなるAと、循環からなるB、そしてやはり循環からなるB’で構成されている。シンプルなコード進行は、アドリブの素材として曲を考えた場合、最大のキー・ポイントとなる。"ブルース”とAABAの"逆順モノ"がジャズでもてはやされる理由は、まさにこの点にある。[オール・オブ・ユー]がアドリブするわれわれを"自由"にしてくれるのは、この条件を満たしているからに他ならない。

 さてもう一つのこの曲の魅力である"洗練"について、今度は考えてみよう。

 まず注目してほしいのは、A3小節目のメロディである。ここに出てくるC♭(B)の音が、私はこの曲の全てを決定しているように思う。このC♭のために、ここではメジャー・キーでありながら、Ⅱm7ではなくⅡm7(♭5)が使われている。つまりサブ・ドミナント・マイナー的な響きになっているわけだが、通常ジャズでこの曲を取り上げる場合、本来Ⅱm7であるべき1小節目と4小節目も、譜例のように、Ⅱm7(♭5)にするのが常識になっている。こうすることによって、曲全体を通して陰影にとんだ[オール・オブ・ユー]独特のムードを、より一層際立ったものにしている。

 それにしても、やはりメロディにC♭をここに使える(書いた)ポーターは流石である。また、ここに着目して1、3小節目もサウンドのテイストを同一にした最初のジャズメンも、大したものだと思う(たぶんマイルス)。

 これは、コール・ポーターという"洗練"の代名詞のような作曲家の曲を、それを少しも汚すことなくジャズ的にできた好例であろう。

 最後に、演奏する際の注意事項を挙げておこう。まず①カッコのなかだが、ここはしばしば譜例でカッコに書いたような進行が使われる。マイルスやエヴァンスは、これを用いている。一見Bの1~2小節とほぼ同じ進行になるので、奇異に感じる読者もいると思うが、実際に演奏してみると、意外にスムースな進行をしてくれるのに驚くだろう。

 Bの5~6小節目は《譜例1》のリズムが良く使われる。アドリブのときは、普通のⅡm7→Ⅴ7にしてやればよい。

エラ・フィッツジェラルド/ザ・コール・ポーター・ソングブックvol.1 (Verve)
サラ・ボーン/アフター・アワーズ・アット・ザ・ロンドン・ハウス (EmArcy)
アニー・ロス/アニー・ロスは歌う (Pacific Jazz)
ビリー・ホリディ/ラスト・レコーディング (MGM/Verve)
アニタ・オデイ/アニタ・オディ・スイングズ・コール・ポーター・ウイズ・ビリー・メイ (Verve)
モダン・ジャズ・カルテット/コンコルド (Prestige)
マイルス・デイビス/ラウンド・アバウト・ミッドナイト (Sony)
ケニー・バレル/ブルー・ムーズ (Prestige)
ボビー・ジャスパー/テナー・アンド・フルート (Riverside)
キース・ジャレット・トリオ/オール・オブ・ユー (ECM)
テテ・モントリュー/ザ・ミュージック・アイ・ライク・トゥ・プレイVol.2 (Soul Note)

Bill Evans / THE COMPLETE LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD 1961
take 1, announcement and intermission, take 2, take 3
Bill Evans / THE 1960 BIRDLAND SESSIONS
Bill Evans / LIVE IN STOCKHOLM 1965 take 1 - take 2
Bill Evans / ELOQUENCE
Bill Evans / THE PARIS CONCERT
Miles Davis / FOUR & MORE
LIVE AT PLUGGED NICKEL / Miles Davis 1 、 2
Helen Merrill / THE NEARNESS OF YOU

SONG REAL BOOK (Verse)  SONG REAL BOOK (Bill Evans Ver.)  REAL BOOK
ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  MEMO 1  MEMO 2
Bill Evans & Stan Gets Copy  解説:及川かほる 1 - 2 - 3

VERSE

After watching her appeal from ev'ry angel
There's a big romantic deal I've got to wangel
For I've fallen for a certain lovely lass
And it's not a passing fancy or a fancy pass

CHORUS
I love the looks of you, the lure of you
The sweet of you, the pure of you
The eyes, the arms, the mouth of you
The east, west, north and the south of you
I'd love to gain complete control of you
And handle even the heart and soul of you
So love, at least, a small percent of me, do
For I love all of you

 ヴァース

彼女の魅力をあらゆる角度から観察した結果
これは恋の大仕事だと私は思った
つまり私は可愛らしい娘に一目惚れしてしまい
しかもそれが〈ひと時の気晴らし〉でもないし
〈遊び半分にちょっかいを出した〉というのでもなかったからだ

 コーラス

私はあなたの表情が好きだ
その惹きつけるもの、愛らしさ、純粋さが好きだ
あなたの目が、腕が、口が、
そして東、西、北、南から見たあなたが好きだ
あなたのすべてを思うように操れたらどんなにか素晴らしいだろう
あなたの心や魂でさえこの手に掴めたとしたら
だから、少しでもいい、この私の一部分でもいいから愛してくれないかい?
私はあなたのすべてを愛しているのだから



CHORUS

I love the looks of you, the lure of you
The sweet of you, the pure of you
The eyes the arms the mouth of you
The east west north and the south of you

I'd like to gain complete controle of you
And handle even the heart and soul of you
So love at least to small percent of me do
Cause I Iove all of you

(THE NEARNESS OF YOU / Helen Merrill)

THE LEGENDARY BILL EVANS TRIO
StandersⅡ



All or nothing at all (a3)
All Or Nothing At All  1940
すべてか無か

compose & lyric : Jack Lawrence/ Arther Altman

 ミュージカル、映画とは関係ないラブ・バラード。'40年にフランク・シナトラがハリー・ジェイムズ・オーケストラとレコーディングしコロンビアから出したレコードが最初。発売当時はあまりヒットしなかったが、'43年にシナトラが有名になってから売れ、ミリオン・セラーとなった。その後'44年の 『Weekend pass』と『This is the life』の二本の映画にも挿入使用されている。

 シナトラは何度か録音しているがリプリーズ録音は素晴らしい。オスカー・ピーターソン・トリオと共演したビル・ヘンダーソン、ビレッジ・ゲイトのクリス・コナー、ギターとベースのみをバックに歌うサラ・ボーンなどが代表的ボーカル・バージョンで、インストゥルメンタルではコルトレーンのバラード・プレイが有名きだが、ウエイン・ショーターの演奏もお薦め。

フランク・シナトラ/夜のストレンジャー (Reprise)
ビル・ヘンダーソン・ウイズ・オスカー・ピーターソン・トリオ (MGM)
クリス・コナー/ビレッジ・ゲイトのクリス・コナー (FM)
ウエイン・ショーター/ウエイニング・モーメンツ (Vee Jay)

Harry James & His Orchestra / SWING TIME!
John Coltrane / BALLADS
Ann Burton / NEW YORK STATE OF MIND
Diana Krall / Love Scenes

ALL OF THE JAZZ STANDARD 1  copy  MEMO

All, or nothing at all
Half a love never appeal to me
If your heart never
Could yeild to me
Then I rather have nothing at all

*All, or nothing at all
If it's love
There is no in-between
Why begin and cry
For something that might have been
No, I rather have nothing at all

(Repeat *)

But please don't bring your lips
So close to my cheek
Don't smile,
Or I'll be lost beyond recall
The kiss in your eyes
The touch of your hand makes me weep
And my heart may grow dizzy and fall

And if I fell
Under the spell of your call
I would be caught in the undertow
So you see, I got to say "No"
No, all, or nothing at all

(Repeat from *)

All, or nothing at all

(NEW YORK STATE OF MIND / Ann Burton)

All or nothing at all
Half a love never appealed to me
If your heart never could yield to me
Then I'd rather have nothing at all !
All or nothing at all!
If it's love there is no in between
Why begin, then cry for something that might have been
No, I'd rather have nothing at all!

But please, don't bring your lips so close to my cheek
Don't smile or I'll be lost beyond recall
The kiss in your eyes, the touch of your hand makes me weak
And my heart may grow dizzy and fall

And if I fell under the spell of your call
I would be caught in the undertow
So, you see, I've got to say no! no!
All or nothing at all!

すべてか、でなければなにもいらない
半分だけの愛なんて僕には何の魅力もないんだ
もしきみの心が僕になびいてくれないのなら
僕はむしろ何もないほうを選ぶよ
すべてか、なにもなしかだ
愛だとすれば、その中間なんてありえないさ
恋に落ちてしまってから
ないものねだりをするのはやめておくれ
それならはじめから恋なんかしないほうがましさ!

でも頼むから、君の唇をそんなに僕の頬のそばに近づけないで
それに微笑んだりするのはやめて
とり返しのつかないところまで行ってしまいそうだから
キスを誘うようなその目を見たり、君の手が僕に触れたりすると
僕の意志も弱くなってしまう
僕の心はついフラット君の魅力に参ってしまうかもしれないんだ

すべてをくれるんでなければ、なにもいらないよ
もし君の誘いの魔力に屈したならば
まるで引き潮にもっていかれるように僕は崩れ落ちそうだ
だから、判るだろう、僕はいらないと言うしかないんだ
いらないとも!すべてか、でなければなにもいらないんだ!
All the things you are (a4)
All The Things You Are  1939
君は我がすべて

compose : Jerome Kern
lyric : Oscar HamersreinⅡ

 ジャズのスタンダード曲としてはかなりよく知られている曲だろう。ただ、大抵は演奏で、それもミディアムテンポ以上で演奏されるのが多いと思うがもともとはスロー・テンポで歌われるラブ・ソング。歌の内容からもゆっくりとしたバラードでしか歌いようのない曲である。もとはジェローム・カーンが1939年のミュージカル『Very Warm For May 5月にしては暖かい』の中の1曲だが、音域が広いうえに、声をたっぷりと伸ばさなければならない全音符が多く、ハーマーシュタイン二世の歌詞もなかなか格調の高いもので、結果としておいそれとは歌えない難しい曲になってしまった。そのせいか舞台の方は59回という短期で閉めており、失敗作だった。この失敗がもとでカーンはブロードウェイを去り、以後はハリウッドで映画の仕事をする事になる。

 '44年のMGM映画『Broadway Rhythm』はこのミュージカルを模して作られるのだが、結局この曲が入っただけで、内容は全く違うものになってしまった。その後、この曲は、'45年にカーンが死亡したために急遽作られたカーンの伝記映画『Till the cloudes roll by』('46) に使われ、さらにマリオ・ランツァの『Because you're mine』('52) という映画にも挿入されている。

 このカーンとハマーシュタインのコンビはなんといっても'27年の『Show boat』で名声を確立したのだが、この作品はアメリカのミュージカルのいわば元祖となるような傑作となり、カーンをアメリカ・ミュージカルの祖と呼ぶ人もあれば、クライブ・ハーシュホーンのようにカーンを「アメリカ・ミュージカル界で最大のメロディストだ」と形容する人もいる。

 前述のように歌うのは難しく、どちらかというとそのコード進行のおもしろさに注目したビ・バップ以降のミュージシャンが好んで演奏の素材として取り上げるようになった。したがってボーカルものはさほど多くはなく、サラ・ボーン、ベティ・カーター、メル・トーメといったあたり。一方インストルメンタル・バージョンを挙げるには事欠かない。モダン以前のアーティストではコールマン・ホーキンス、ジャンゴ・ラインハルト、デューク・エリントンなどの素晴らしい演奏が残されているし、ビ・バップ以降ではチェット・ベイカー、パリ録音のクリフォード・ブラウン、MJQ、ポール・ブレイ、アンソニー・ブラクストン、デビッド・マレイ、オスカー・ピーターソン~レイ・ブラウン、ロン・カーター~ジム・ホール、ふたつのデュエット・バージョンも捨てがたい。

COLMAN HAWKINS / HAWKINS! ALIVE!
Clifford Brown / The Complete Paris Sessions :  Master take - Alternate take
Phineas Newborn Jr. / HERE IS PHINEAS
Bill Evans / Alone (Medley with Midnight Mood)
Paul Bley / MY STANDARD
Paul Bley / REJOICING
Paul Bley / If We May
Kenny Drew / At The Keystone Korner Tokyo
George Benson / San Francisco, 1972
Denny Zeitlin / TRIO
Keith Jarrett / STANDARDS, VOL.1
Pat Metheney / TRIO → LIVE
Wolfgang Muthspiel / REAL BOOK STORIES
Jack Wilkins / REUNION
Stochelo Rosenberg / READY'N ABLE
宮沢 昭 / ON GREEN DOLPHIN STREET
富樫 稚彦 / Explosions
中川 昌三 / poesy

NEW REAL BOOK  REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2
永遠のポップス2  MEMO

Verse

Time and again I've longed for adventure
Something to make my heart beat the faster
What did I long for, I never really knew
Finding your love I've found my adventure
Touching your hand my heart beats the faster
All that I want in all of this world is you

Chorus

You are the promised kiss of springtime
That makes the lonely winter seem long
You are the breathless hush of evening
That trembles on the brink of a lovely song

You are the angel glow that lights a star
The dearest things I know are what you are

Someday my happy arms will hold you
And someday I'll know that moment divine
When all the things you are, are mine!

 ヴァース
いつもいつも私は冒険に憧れてきた
胸の鼓動を速めてくれるものを求めて
でもなにを望んでいるのかは私には確とは判っていなかった
があなたの愛を見つけて私は本当の冒険を発見したのだ
あなたの手に触れると私の胸は高鳴る
あなたはこの世で私のほしいもののすべてだ

 コーラス

あなたは希望に満ち溢れた春の最初の報せのようだ
とても暖かく希望に満ちていて
寂しい冬を長く感じさせるほどの報せ
あなたは息もできないほどの夕闇の静けさだ
愛らしい歌をこれから歌おうとして震えている静けさのような

あなたは星を明るくするほどの
天使の輝きのよう
あなたがいるということは
私にとって最も大切なこと

いつの日か私の腕は
喜び勇んであなたを抱くだろう
いつの日かあなたのすべてが私のものになったとき
それが私にとって至福の時だと知るだろう
All the way (a5)
All The Way  1957

compose : Jimmy Van Heusen
lyric : Sammy Cahn

 '57年のパラマウント映画『The Joker is Wild (抱擁)』の中の曲で、主演したフランク・シナトラ Frank Sinatra が歌い、アカデミィ主題歌賞を受賞、シナトラのレコードはミリオン・セラーとなっている。この映画はコメディアンのジョー・E・ルイス Joe E. Lewis の伝記で、シナトラがルイスを演じた。ルイスは'20年代にナイト・クラブの歌手だったが、ギャングに喉を切られて歌が歌えなくなり、コメディアンになった。この曲はルイスが声を喪失してしまう場面で歌われるが、ヴァン・ヒューゼンはデイヴィド・イーウェンのインタヴューで次のように語っている。
この曲はルイスが声が出なくなってしまう場面をドラマティックに描くために書いたんだ。二小節目の終わりから三小節の半ばにかけて音が大きく跳躍するところは、彼が歌うには無理と思えるようにあえてそういうふうにつくった。ここのところで彼の(歌手生活を続けたいという)希望は無残に吹っ飛ぶというわけさ。
 そしてカーンとヴァン・ヒューゼンはこの曲を仕上げ、エージェントのリリアン・スモール Lillian Small を加えて三人で、シナトラに聞かせるためにラスヴェガスのホテルに出かけていった。シナトラが朝食前に聞くというので彼らは午後四時に訪れ、カーンの表現では、ドリアン・グレイのたくさんの顔(詳しくはオスカー・ワイルド作の《ドリアン・グレイの肖像》を参照)をすべてたたえたような顔でシナトラは出てきたという。以下カーンは自伝で書いている。
ヴァン・ヒューゼンがイントロを出し、僕は [All the Way] を歌った。最後の不滅になった言葉と音を歌い終わると、フランクは振り向いて「食べようか」とだけ言った。われわれには昼食で彼には朝食の豪勢な食事を終えると外へ出た。出るとリリアンが目に涙を浮かべている。「どうしてあの曲を気に入ってくれないのかしら?」と言う。「ああ、彼はこれを気に入ったよ」と僕は言った。「どうしてそう思うの?」と彼女は言う。「どうしてって、気に入ったから気に入ったのさ」と僕は言った。[Three Coins in the Fountain]、[High Hopes]、[All the Way]、[Call Me Irresponsible]、[Love and Marriage] など、僕らのつくったシナトラ・ソングに対する彼の反応はいつもそんなふうで、まったく同じだったのさ。
 ヴァン・ヒューゼンとカーンはシナトラとの結びつきが強いが、とくにカーンはシナトラの曲の多くに歌詞を書いていて、"シナトラの口に最も多く言葉を詰込んだ男"と俗に呼ばれている。このカーンの自伝は彼の冗談好きもあって飛び切り面白い本だが、邦訳がないのが残念である。

 最晩年のビリー・ホリデイや、リー・モーガンの演奏が最も有名。曲の構成がA(8)-B(8)-A(8)-B'(10)の34小節ワン・コーラスと、少し変わっている。

フランク・シナトラ/オール・ザ・ウェイ (Reprise)
ビリー・ホリデイ/ラスト・レコーディング (Verve/UCCU-5188)
リー・モーガン/キャンディ (Blue Note/TOCJ-1590)
マル・ウォルドロン/インプレッションズ (Prestige)
ウエス・モンゴメリー/フュージョン! (Verve)
ジョー・ロバーノ/セレブレイティング・シナトラ (Blue Note/TOCJ-6069)
Another Standerd / Bob Berg
Charlie Haden / FIRST SONG

SONG REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  永遠のポップス2

When somebody loves you
It's no good unless he loves you all the way
Happy to be near you
When you need someone to cheer you all the way
Taller than the tallest tree is
That's how it's got to feel
Deeper than the deep blue sea is
That's how deep it goes, if it's real

When somebody needs you
It's no good unless he needs you all the way
Through the good or lean years
And for all the in between years, come what may
Who knows where the road will lead us
Only a fool would say
But if you let me love you
It's for sure I'm gonna love you
All the way, all the way

誰かが必要としてくれるのなら
ずうっといつまでも必要としてくれなければ
豊年の年も凶作の年も
その中間の年も、何が起ころうとも
僕らがこれからどうなるかなんて誰にも判らない
判るって言うのは愚か者だけさ
でも君を愛することを許してくれるなら
僕はきっと君をいつまでも愛するとも
いつまでもどこまでも

誰かが愛してくれるのなら
いつまでもずうっと愛してほしい
どんなときでも元気づけてくれる人がほしいときは
そばにいてくれて幸せだと思うような人でなくては
どんな高い木よりも高く
のぼったように感じられる恋でなくては
どんな深い青い海よりも深く
本当の愛ならそれほど深いものでなくてはね

Almost like being in love (a13)
Almost Like Being In Love  1947
恋をしたみたい

compose : Frederick Loewe
lyric : Alan Jay Lerner

 '47年に作ったミュージカル『Brigadoon』の中に使われた曲で、デイヴィッド・ロスとマリオン・ベルによって歌われた。また'54年の映画化『Brigadoon』(MGM) ではジーン・ケリーが歌った。

 物語はラーナーが書いたが、彼は「Peter Pan ピーター・パン」などを書いたスコットランドの劇作家・小説家 J.M.バリー Sir James Matthew Barrie (1860-1937) に影響を受けたようだ。Brigadoon とは架空のスコットランドの村の事で、そこを訪れたアメリカ人が200年前からタイム・スリップしたかのように飛び出してきた乙女に恋してしまう、というふうに話が展開していた。ラーナーとロウはこれを'47年より前に書き上げていたが、この作品をプロデュースしてくれる人物はなかなか見つからなかった。最初にシアター・ギルドに持ち込んだが断られ、以下ジョン・C・ウィルソン、ジョージ・アボット、ハーマン・シャムリ Herman Shumlin そしてロジャーズとハマースタイン二世のコンビにももちかけたが全て断られた。二人はこれが製作されることはないだろうとさえ一時は思ったという。がありがたいことにビリー・ロウズが引き受けてくれた。ただしロウズは条件をたくさん提示して交渉は難航した。ロウズの出した条件は、他の作曲家、作詞家の協力も要請する権利を彼が保有している事、スコアのオーケストレイションはロウにはやらせないこと、キャストの選択はロウズが独自でやるといったことだった。二人はこの条件を斟酌したが、これじゃまるでロウズの奴隷のようなもので断るしかなかった。「彼の望んだ契約は、エイブラハム・リンカーンの奴隷解放令に抵触していたからね」というのがラーナーの感想だ。

 そこで手を差し伸べてくれたのがチェリル・クローフォード Cheryl Crawford だった。チェリルは'02年オハイオ州エイクロン生まれで信仰心厚い中流家庭の子として育ったが、大学でプラトンやニーチェを読んで信仰を捨て、ニューヨークに出ると演劇界に飛び込んだ。彼女はシアター・ギルド、リー・ストラスバーグ Lee Strasberg のグループ・シアターを経て、ミュージカルに関心を持ち始め、プロデューサーとして独立したところだった。'42年にはカート・ワイルの [One Touch of Venus] を製作し、またバリーの [A Kiss for Cinderella] も製作していた。この後者の仕事が彼女をこの作品にひきつけた原因になったようだ。とにかく彼女の製作になる [Brigadoon] はトライアウトでとても評判がよく、前売りだけで50万ドルにも達し、'47年3月に開幕すると581回というこのコンビの最初の大ヒット(もちろんのちに [My Fair Lady] や [Gigi] などのさらに大きなヒットが来るが)になった。

 そしてこれはその年のベスト・ミュージカル賞までもらったが、評論家のジョージ・ジーン・ネイサン George Jean Nathan は、この物語をドイツ人の作家ゲルステッカーの小節〈Germelshausen ゲルメルス一族〉の盗作だと非難した。がネイサンはさらにこれはアイスランドの民話が基になっているとも述べている。いずれにしろ盗作呼ばわりは、実はネイサンが主演の女優に横恋慕したことが原因だったようで、本当のところはよく判らない。バリー、ドイツの小説、アイスランドの民話のどれにも影響されているのかもしれない。

 とにかく作品としては大成功し、それも舞台のセットの素晴らしさやアグネス・デ・ミル振り付けのバレーの力によるところ大だった。ニューヨーク・タイムズは「この想像上のスコットランドの村への旅は諸種の劇場芸術の総合である…」と述べ、デイリィ・ニューズは「ブリガドゥーンは想像と美にみちた作品だ」と褒め、各誌紙が激賞した。そしてもちろんこの曲は中でもっともヒットした曲だ。  (JAZZ詩大全)

 シナトラは作曲された年に録音しているが50年代にビリー・メイの編曲で歌ったバージョンもいい。同じくビリー・メイの編曲で録音したナンシー・ウイルソン盤、ロリンズが初めてその強烈な個性を披露したプレスティッジ録音、ジョン・ルイスのパシフィック・ジャズ盤、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのラーナー~ロウ集など、インスト作品も多い。(大村)

フランク・シナトラ/カム・スイング・ウイズ・ミー (Capitol)
チャーリー・パーカー/ナイト・アンド・デイ (Verve)
ソニー・ロリンズ/ソニー・ロリンズ・ウイズ・MJQ (Prestige)
ジョン・ルイス/グランド・エンカウンター (Pacific Jazz)
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ・プレイ・ラーナー・アンド・ロウ (RCA)

Jutta Hipp / WITH ZOOT SIMS

NEW REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  JAZZ LTD  MEMO 1  MEMO 2
Verse

Maybe the sun gave me the power
But I could swim Loch Lomond
And be home in half an hour
Maybe the air gave me the drive
For I'm all aglow and alive


Chorus

What a day this has been!
What a rare mood I'm in!
Why it's... almost like being in love
There's a smile on my face
For the whole human race
Why it's... almost like being in love

All the music of life seems to be
Like a bell that is ringing for me

And from the way that I feel
When that bell starts to peal
I would swear I was falling
I could swear I was falling
It's almost like being in love

Verse

たぶん太陽が僕にこの力を与えてくれたんだろう
いまの僕はロウモンド湖を泳ぎきって
30分で帰ってくることだってできるさ
きっとこの素晴らしい空気が活力を与えてくれたんだ
だって僕は輝いて活き活きしているじゃないか!

Chorus

なんて素晴らしい一日だったんだろう!
こんな気分は滅多に味わえないだろうね!
まるで恋いに落ちたような感じだな
僕の顔には全人類の幸福を祈っているような
おだやかな微笑があふれている!
ああ、まるで恋に落ちたような気分だ

全ての生命の奏でる音楽が
僕のために鳴り響くベルのように聞こえてくる

そのベルが鳴りはじめる時
はっきりと感じるんだ
僕は恋しているに違いないとね
間違いなく僕は恋しているんだ
まるで恋に落ちたような気分なんだもの
AMERICA (a6)

Let us be lovers.  We'll marry our fortunes together
ボクたち愛し合って行こう。 結婚して財産をともにするんだ。

I've got some real estate here in my bag
不動産なら私のかばんにあるわ。

So we bought a pack of cigarettes and Mrs. Wagner pies
で,ボクたち,タバコを一箱とミセス・ワグナーのパイを買った。

And we walked off to look for America
そしてアメリカを探そうと歩き去ったんだ。

"Kathy," I said as we boarded a Greyhound in Pittsburgh
「キャシー」ピッツバーグでグレイハンド・バスに乗る時にボクは言った。

Michigan seems like a dream to me now
ボクには今じゃミシガンは夢みたいだって。

It took me four days to hitchhike from Saginaw
サギノーからヒッチハイクして4日かかった。

I've come to look for America
ボクはアメリカを探しにやって来たのだ。

Laughing on the bus
バスではボクたちは大笑い。

Playing games with the faces
乗客の顔をコケにして。

She said the man in the gabardine suit was a spy
あのギャバジンのスーツの男はスパイよ, なんて彼女は言う。

I said "Be careful his bowtie is really a camera"
ボクは言った「気をつけろ。 あの蝶ネクタイは本当はカメラなんだ。」

Toss me a cigarette, I think there's one in my raincoat
タバコを投げくれ。 ボクのレインコートに1つあったと思う。

We smoked the last one an hour ago
1時間前に最後の吸ったじゃない。

So I looked at the scenery, she read her magazine
しょうがない,ボクは景色を眺め彼女は雑誌を読、んだんだ。

And the moon rose over an open field
そして開けた原に月が浮かんだ。

"Kathy, I'm lost,"
「キャシー, ボクはどこにいるんだろう。」

I said, though I knew she was sleeping
ボクは言った。 彼女が寝ているのはわかっていたのに。

"I'm empty and aching and I don't know why "
「空しい。 心が痛い。 なぜかわからないけど。」

Counting the cars on the New Jersey Turnpike
ニュー・ジャージーの高速道路で走る車を数えた。

They've all come to look for America
あいつらみんなアメリカを探しに来たのだ。

All come to look for America
みんなアメリカを探しに来たのだ

All come to look for America
 みんなアメリカを探しに来たんだ。
Angel eyes (a7)
Angel Eyes  1953

compose : Matt Dennis
lyric : Earl Brent

 ピアノの弾き語りで小粋な歌を披露したマット・デニスの代表作。作詞のアール・ブレントは作詞、作曲ともにこなす映画畑の人で、主に MGM の仕事をしていたようだ。この曲はアイダ・ルピノ Ida Lupino とハワード・ダフ主演のサスペンス映画『Jennifer ジェニファー』('53 日本未公開) に使われ特別出演したマット・デニス自身が歌っていたが、映画自体は"がっかりするようなエンディング"と酷評されてそのまま消えてしまった。しかし曲の方はマット・デニスの粋なセンスがl00%発揮されている名作で、デニスの数々の作品のなかでも、もっともポピュラーな人気をもっている一曲であり、まさにデニスのトレード・マークともいうべきナンバーだ。デニス自身による弾き語りバージョンは、『マット・デニス・プレイズ・アンド・シングス』のなかに収められているが、小さなクラブでの酒落た歌とピアノ演奏によって、極上の雰囲気が生み出された。

マット・デニス・プレイズ・アンド・シングス (Kapp)
フランク・シナトラ/オンリー・ザ・ロンリー (Capitol)
ハンク・クロフォード/モア・ソウル (Atlantic)
ポール・デスモンド/グラッド・トゥ・ビー・アンハッピー (RCA)
デイブ・ブルーベック/エンジエル・アイズ (Columbia/Sony)
スコット・ハミルトン/バラッズ (Concord)
エルビン・ジョーンズ/ヤング・ブラッド (Enja)
ジミー・スコット/オール・ザ・ウェイ (Milestone)
ダスコ・ゴイコビッチ/ヨーロッパ夢紀行 (Paddle Wheel)
バド・シャンク・ミーツ・ザ・リズム・セクション (Key'stone)
ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/哀愁のリベルタンゴ (M&I)

Ray Bryant / RAY BRYANT TRIO
MANHATTAN JAZZ QUINTET / LIVE AT PIT INN
Dave Liebman / Classic Ballads
Dee Dee Bridgewater / KEEPING TRADITION
Rob Wasserman / DUETS
伊藤君子 / The Way We Were

NEW REAL BOOK  REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2
MEMO 1  MEMO 2  MEMO 3
Try to think that love's not around
Still it's uncomfortebly near
My old heart ain't gainin' no ground
Because my Angel eyes ain't here
Angel eyes that old devil sent
They glow unbearably bright
Need I say that my love's misspent
Misspent with Angel eyes tonight

So drink up, all you people
Order anything you see
Have fun, you happy people
The drink and the laugh's on me

Pardon me, but I've gotta run
The fact's uncommonly clear
Gotta find who's now "number one"
And why my Angel eyes ain't here

恋なんかどこかへいってしまったと思ったんだが
とんでもない、気分が悪くなるほど僕のそばにへばりついていて
どこにも云ってくれない
もう忘れて先に行こうと思ったのに
僕の心は少しも動けない始末さ
なぜって、僕の"天使の瞳"がここにいないからだよ
あの天使のような瞳は悪魔がつかわしたのかもしれないな
キラッと輝くともう僕は我慢できなくなってしまう
判っているんだけど、諦めきれないんだ
来やしない"天使の瞳"のために今夜も空振りさ

さあ、みんな呑んでくれ
なんでも好きなものを注文して
楽しくやっておくれ
酒は僕につけて、振られちまった僕を笑いながらさ

御免よ、ちょっとひとっ走り行ってくるから
いやいや事情はもう呆れるほどはっきりしてるよ
今度は誰があの娘の"一番"になったか知りたいんだ
そしてなぜ僕の"天使の瞳"が来なかったのかもね
Another star (a8)

La la la la la la lala la
La la la la la la lala la

La la la la la la lala la
La la la la la la lala la

For you

There might be another star

But through my eyes the light of you it's all I see

For you

There might be another song

But all my heart can hear is your melody

So long ago my heart without demanding

Informed me that no other love colud do

But listen did I not though understanding

Fell in love with one

Who would break my heart in two

For you

Love might bring a toast of wine

But which each sparkle know the best for you I pray

For you

Love might be for you to find

But I will celebrate our love of yestarday

So long ago my heart without demanding

Informed me that no other love colud do

But listen did I not though understanding

Fell in love with one

Who would break my heart in two

For you

There might be another star

But through my eyes the light of you it's all I see

For you

There might be another song

But in my heart your melody will stay with me
Agua de beber (a16)
Eu quis amar, mas tuve medo
E quis salvar mei coracao.
Mas o amor sabe o segredo
O medo pode matar o seu coracao

Agua De Beber, Agua De Beber
Camara
Agua De Beber, Agua De Beber
Camara
Papa do bien, para para para ra
Papa do bien, para para para ra
Papa do bien, Todo bien, Todo bien

Your love is rain, my heart's a flower
I need your kiss or I will die
My very soul is in your power
Will I wither and die or blossom to the sky

Agua De Beber, Agua De Beber
Camara,
Agua De Beber, Agua De Beber
Camara,

Papa do bien, para para para ra
Papa do bien, papa para para ra
Pa pa do bien, tado bien, todo bien,

Todo bien, Todo bien
Todo bien, Todo bien


愛したかったけど 恐かった
心を開くことができなくて
愛には秘密がある
あなたの心を殺してしまえる秘密が

おいしい水
これは おいしい水

こんなに確かなことが 今まであったろうか
私は許しを乞うたのだ
今では この家は来る人を拒まない
心の扉はすべて 開け放たれている

そう これはおいしい水
おいしい水
All Or Nothing At All 
 All Or Nothing At All  1940
すべてか無か

compose & lyric : Jack Lawrence/ Arther Altman

 ミュージカル、映画とは関係ないラブ・バラード。'40年にフランク・シナトラがハリー・ジェイムズ・オーケストラとレコーディングしコロンビアから出したレコードが最初。発売当時はあまりヒットしなかったが、'43年にシナトラが有名になってから売れ、ミリオン・セラーとなった。その後'44年の 『Weekend pass』と『This is the life』の二本の映画にも挿入使用されている。

 シナトラは何度か録音しているがリプリーズ録音は素晴らしい。オスカー・ピーターソン・トリオと共演したビル・ヘンダーソン、ビレッジ・ゲイトのクリス・コナー、ギターとベースのみをバックに歌うサラ・ボーンなどが代表的ボーカル・バージョンで、インストゥルメンタルではコルトレーンのバラード・プレイが有名きだが、ウエイン・ショーターの演奏もお薦め。

フランク・シナトラ/夜のストレンジャー (Reprise)
ビル・ヘンダーソン・ウイズ・オスカー・ピーターソン・トリオ (MGM)
クリス・コナー/ビレッジ・ゲイトのクリス・コナー (FM)
ウエイン・ショーター/ウエイニング・モーメンツ (Vee Jay)

Harry James & His Orchestra / SWING TIME!
John Coltrane / BALLADS
Ann Burton / NEW YORK STATE OF MIND
Diana Krall / Love Scenes

ALL OF THE JAZZ STANDARD 1  copy  MEMO

All, or nothing at all
Half a love never appeal to me
If your heart never
Could yeild to me
Then I rather have nothing at all

*All, or nothing at all
If it's love
There is no in-between
Why begin and cry
For something that might have been
No, I rather have nothing at all

(Repeat *)

But please don't bring your lips
So close to my cheek
Don't smile,
Or I'll be lost beyond recall
The kiss in your eyes
The touch of your hand makes me weep
And my heart may grow dizzy and fall

And if I fell
Under the spell of your call
I would be caught in the undertow
So you see, I got to say "No"
No, all, or nothing at all

(Repeat from *)

All, or nothing at all

(NEW YORK STATE OF MIND / Ann Burton)

All or nothing at all
Half a love never appealed to me
If your heart never could yield to me
Then I'd rather have nothing at all !
All or nothing at all!
If it's love there is no in between
Why begin, then cry for something that might have been
No, I'd rather have nothing at all!

But please, don't bring your lips so close to my cheek
Don't smile or I'll be lost beyond recall
The kiss in your eyes, the touch of your hand makes me weak
And my heart may grow dizzy and fall

And if I fell under the spell of your call
I would be caught in the undertow
So, you see, I've got to say no! no!
All or nothing at all!

すべてか、でなければなにもいらない
半分だけの愛なんて僕には何の魅力もないんだ
もしきみの心が僕になびいてくれないのなら
僕はむしろ何もないほうを選ぶよ
すべてか、なにもなしかだ
愛だとすれば、その中間なんてありえないさ
恋に落ちてしまってから
ないものねだりをするのはやめておくれ
それならはじめから恋なんかしないほうがましさ!

でも頼むから、君の唇をそんなに僕の頬のそばに近づけないで
それに微笑んだりするのはやめて
とり返しのつかないところまで行ってしまいそうだから
キスを誘うようなその目を見たり、君の手が僕に触れたりすると
僕の意志も弱くなってしまう
僕の心はついフラット君の魅力に参ってしまうかもしれないんだ

すべてをくれるんでなければ、なにもいらないよ
もし君の誘いの魔力に屈したならば
まるで引き潮にもっていかれるように僕は崩れ落ちそうだ
だから、判るだろう、僕はいらないと言うしかないんだ
いらないとも!すべてか、でなければなにもいらないんだ!
 All The Things You Are
All The Things You Are  1939
君は我がすべて

compose : Jerome Kern
lyric : Oscar HamersreinⅡ

 ジャズのスタンダード曲としてはかなりよく知られている曲だろう。ただ、大抵は演奏で、それもミディアムテンポ以上で演奏されるのが多いと思うがもともとはスロー・テンポで歌われるラブ・ソング。歌の内容からもゆっくりとしたバラードでしか歌いようのない曲である。もとはジェローム・カーンが1939年のミュージカル『Very Warm For May 5月にしては暖かい』の中の1曲だが、音域が広いうえに、声をたっぷりと伸ばさなければならない全音符が多く、ハーマーシュタイン二世の歌詞もなかなか格調の高いもので、結果としておいそれとは歌えない難しい曲になってしまった。そのせいか舞台の方は59回という短期で閉めており、失敗作だった。この失敗がもとでカーンはブロードウェイを去り、以後はハリウッドで映画の仕事をする事になる。

 '44年のMGM映画『Broadway Rhythm』はこのミュージカルを模して作られるのだが、結局この曲が入っただけで、内容は全く違うものになってしまった。その後、この曲は、'45年にカーンが死亡したために急遽作られたカーンの伝記映画『Till the cloudes roll by』('46) に使われ、さらにマリオ・ランツァの『Because you're mine』('52) という映画にも挿入されている。

 このカーンとハマーシュタインのコンビはなんといっても'27年の『Show boat』で名声を確立したのだが、この作品はアメリカのミュージカルのいわば元祖となるような傑作となり、カーンをアメリカ・ミュージカルの祖と呼ぶ人もあれば、クライブ・ハーシュホーンのようにカーンを「アメリカ・ミュージカル界で最大のメロディストだ」と形容する人もいる。

 前述のように歌うのは難しく、どちらかというとそのコード進行のおもしろさに注目したビ・バップ以降のミュージシャンが好んで演奏の素材として取り上げるようになった。したがってボーカルものはさほど多くはなく、サラ・ボーン、ベティ・カーター、メル・トーメといったあたり。一方インストルメンタル・バージョンを挙げるには事欠かない。モダン以前のアーティストではコールマン・ホーキンス、ジャンゴ・ラインハルト、デューク・エリントンなどの素晴らしい演奏が残されているし、ビ・バップ以降ではチェット・ベイカー、パリ録音のクリフォード・ブラウン、MJQ、ポール・ブレイ、アンソニー・ブラクストン、デビッド・マレイ、オスカー・ピーターソン~レイ・ブラウン、ロン・カーター~ジム・ホール、ふたつのデュエット・バージョンも捨てがたい。

COLMAN HAWKINS / HAWKINS! ALIVE!
Clifford Brown / The Complete Paris Sessions :  Master take - Alternate take
Phineas Newborn Jr. / HERE IS PHINEAS
Bill Evans / Alone (Medley with Midnight Mood)
Paul Bley / MY STANDARD
Paul Bley / REJOICING
Paul Bley / If We May
Kenny Drew / At The Keystone Korner Tokyo
George Benson / San Francisco, 1972
Denny Zeitlin / TRIO
Keith Jarrett / STANDARDS, VOL.1
Pat Metheney / TRIO → LIVE
Wolfgang Muthspiel / REAL BOOK STORIES
Jack Wilkins / REUNION
Stochelo Rosenberg / READY'N ABLE
宮沢 昭 / ON GREEN DOLPHIN STREET
富樫 稚彦 / Explosions
中川 昌三 / poesy

NEW REAL BOOK  REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2
永遠のポップス2  MEMO

Verse

Time and again I've longed for adventure
Something to make my heart beat the faster
What did I long for, I never really knew
Finding your love I've found my adventure
Touching your hand my heart beats the faster
All that I want in all of this world is you

Chorus

You are the promised kiss of springtime
That makes the lonely winter seem long
You are the breathless hush of evening
That trembles on the brink of a lovely song

You are the angel glow that lights a star
The dearest things I know are what you are

Someday my happy arms will hold you
And someday I'll know that moment divine
When all the things you are, are mine!

 ヴァース
いつもいつも私は冒険に憧れてきた
胸の鼓動を速めてくれるものを求めて
でもなにを望んでいるのかは私には確とは判っていなかった
があなたの愛を見つけて私は本当の冒険を発見したのだ
あなたの手に触れると私の胸は高鳴る
あなたはこの世で私のほしいもののすべてだ

 コーラス

あなたは希望に満ち溢れた春の最初の報せのようだ
とても暖かく希望に満ちていて
寂しい冬を長く感じさせるほどの報せ
あなたは息もできないほどの夕闇の静けさだ
愛らしい歌をこれから歌おうとして震えている静けさのような

あなたは星を明るくするほどの
天使の輝きのよう
あなたがいるということは
私にとって最も大切なこと

いつの日か私の腕は
喜び勇んであなたを抱くだろう
いつの日かあなたのすべてが私のものになったとき
それが私にとって至福の時だと知るだろう 
  All The Way 
 All The Way  1957

compose : Jimmy Van Heusen
lyric : Sammy Cahn

 '57年のパラマウント映画『The Joker is Wild (抱擁)』の中の曲で、主演したフランク・シナトラ Frank Sinatra が歌い、アカデミィ主題歌賞を受賞、シナトラのレコードはミリオン・セラーとなっている。この映画はコメディアンのジョー・E・ルイス Joe E. Lewis の伝記で、シナトラがルイスを演じた。ルイスは'20年代にナイト・クラブの歌手だったが、ギャングに喉を切られて歌が歌えなくなり、コメディアンになった。この曲はルイスが声を喪失してしまう場面で歌われるが、ヴァン・ヒューゼンはデイヴィド・イーウェンのインタヴューで次のように語っている。
この曲はルイスが声が出なくなってしまう場面をドラマティックに描くために書いたんだ。二小節目の終わりから三小節の半ばにかけて音が大きく跳躍するところは、彼が歌うには無理と思えるようにあえてそういうふうにつくった。ここのところで彼の(歌手生活を続けたいという)希望は無残に吹っ飛ぶというわけさ。
 そしてカーンとヴァン・ヒューゼンはこの曲を仕上げ、エージェントのリリアン・スモール Lillian Small を加えて三人で、シナトラに聞かせるためにラスヴェガスのホテルに出かけていった。シナトラが朝食前に聞くというので彼らは午後四時に訪れ、カーンの表現では、ドリアン・グレイのたくさんの顔(詳しくはオスカー・ワイルド作の《ドリアン・グレイの肖像》を参照)をすべてたたえたような顔でシナトラは出てきたという。以下カーンは自伝で書いている。
ヴァン・ヒューゼンがイントロを出し、僕は [All the Way] を歌った。最後の不滅になった言葉と音を歌い終わると、フランクは振り向いて「食べようか」とだけ言った。われわれには昼食で彼には朝食の豪勢な食事を終えると外へ出た。出るとリリアンが目に涙を浮かべている。「どうしてあの曲を気に入ってくれないのかしら?」と言う。「ああ、彼はこれを気に入ったよ」と僕は言った。「どうしてそう思うの?」と彼女は言う。「どうしてって、気に入ったから気に入ったのさ」と僕は言った。[Three Coins in the Fountain]、[High Hopes]、[All the Way]、[Call Me Irresponsible]、[Love and Marriage] など、僕らのつくったシナトラ・ソングに対する彼の反応はいつもそんなふうで、まったく同じだったのさ。
 ヴァン・ヒューゼンとカーンはシナトラとの結びつきが強いが、とくにカーンはシナトラの曲の多くに歌詞を書いていて、"シナトラの口に最も多く言葉を詰込んだ男"と俗に呼ばれている。このカーンの自伝は彼の冗談好きもあって飛び切り面白い本だが、邦訳がないのが残念である。

 最晩年のビリー・ホリデイや、リー・モーガンの演奏が最も有名。曲の構成がA(8)-B(8)-A(8)-B'(10)の34小節ワン・コーラスと、少し変わっている。

フランク・シナトラ/オール・ザ・ウェイ (Reprise)
ビリー・ホリデイ/ラスト・レコーディング (Verve/UCCU-5188)
リー・モーガン/キャンディ (Blue Note/TOCJ-1590)
マル・ウォルドロン/インプレッションズ (Prestige)
ウエス・モンゴメリー/フュージョン! (Verve)
ジョー・ロバーノ/セレブレイティング・シナトラ (Blue Note/TOCJ-6069)
Another Standerd / Bob Berg
Charlie Haden / FIRST SONG

SONG REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  永遠のポップス2

When somebody loves you
It's no good unless he loves you all the way
Happy to be near you
When you need someone to cheer you all the way
Taller than the tallest tree is
That's how it's got to feel
Deeper than the deep blue sea is
That's how deep it goes, if it's real

When somebody needs you
It's no good unless he needs you all the way
Through the good or lean years
And for all the in between years, come what may
Who knows where the road will lead us
Only a fool would say
But if you let me love you
It's for sure I'm gonna love you
All the way, all the way

誰かが必要としてくれるのなら
ずうっといつまでも必要としてくれなければ
豊年の年も凶作の年も
その中間の年も、何が起ころうとも
僕らがこれからどうなるかなんて誰にも判らない
判るって言うのは愚か者だけさ
でも君を愛することを許してくれるなら
僕はきっと君をいつまでも愛するとも
いつまでもどこまでも

誰かが愛してくれるのなら
いつまでもずうっと愛してほしい
どんなときでも元気づけてくれる人がほしいときは
そばにいてくれて幸せだと思うような人でなくては
どんな高い木よりも高く
のぼったように感じられる恋でなくては
どんな深い青い海よりも深く
本当の愛ならそれほど深いものでなくてはね


 
  Almost Like Being In Love
  Almost Like Being In Love  1947
恋をしたみたい

compose : Frederick Loewe
lyric : Alan Jay Lerner

 '47年に作ったミュージカル『Brigadoon』の中に使われた曲で、デイヴィッド・ロスとマリオン・ベルによって歌われた。また'54年の映画化『Brigadoon』(MGM) ではジーン・ケリーが歌った。

 物語はラーナーが書いたが、彼は「Peter Pan ピーター・パン」などを書いたスコットランドの劇作家・小説家 J.M.バリー Sir James Matthew Barrie (1860-1937) に影響を受けたようだ。Brigadoon とは架空のスコットランドの村の事で、そこを訪れたアメリカ人が200年前からタイム・スリップしたかのように飛び出してきた乙女に恋してしまう、というふうに話が展開していた。ラーナーとロウはこれを'47年より前に書き上げていたが、この作品をプロデュースしてくれる人物はなかなか見つからなかった。最初にシアター・ギルドに持ち込んだが断られ、以下ジョン・C・ウィルソン、ジョージ・アボット、ハーマン・シャムリ Herman Shumlin そしてロジャーズとハマースタイン二世のコンビにももちかけたが全て断られた。二人はこれが製作されることはないだろうとさえ一時は思ったという。がありがたいことにビリー・ロウズが引き受けてくれた。ただしロウズは条件をたくさん提示して交渉は難航した。ロウズの出した条件は、他の作曲家、作詞家の協力も要請する権利を彼が保有している事、スコアのオーケストレイションはロウにはやらせないこと、キャストの選択はロウズが独自でやるといったことだった。二人はこの条件を斟酌したが、これじゃまるでロウズの奴隷のようなもので断るしかなかった。「彼の望んだ契約は、エイブラハム・リンカーンの奴隷解放令に抵触していたからね」というのがラーナーの感想だ。

 そこで手を差し伸べてくれたのがチェリル・クローフォード Cheryl Crawford だった。チェリルは'02年オハイオ州エイクロン生まれで信仰心厚い中流家庭の子として育ったが、大学でプラトンやニーチェを読んで信仰を捨て、ニューヨークに出ると演劇界に飛び込んだ。彼女はシアター・ギルド、リー・ストラスバーグ Lee Strasberg のグループ・シアターを経て、ミュージカルに関心を持ち始め、プロデューサーとして独立したところだった。'42年にはカート・ワイルの [One Touch of Venus] を製作し、またバリーの [A Kiss for Cinderella] も製作していた。この後者の仕事が彼女をこの作品にひきつけた原因になったようだ。とにかく彼女の製作になる [Brigadoon] はトライアウトでとても評判がよく、前売りだけで50万ドルにも達し、'47年3月に開幕すると581回というこのコンビの最初の大ヒット(もちろんのちに [My Fair Lady] や [Gigi] などのさらに大きなヒットが来るが)になった。

 そしてこれはその年のベスト・ミュージカル賞までもらったが、評論家のジョージ・ジーン・ネイサン George Jean Nathan は、この物語をドイツ人の作家ゲルステッカーの小節〈Germelshausen ゲルメルス一族〉の盗作だと非難した。がネイサンはさらにこれはアイスランドの民話が基になっているとも述べている。いずれにしろ盗作呼ばわりは、実はネイサンが主演の女優に横恋慕したことが原因だったようで、本当のところはよく判らない。バリー、ドイツの小説、アイスランドの民話のどれにも影響されているのかもしれない。

 とにかく作品としては大成功し、それも舞台のセットの素晴らしさやアグネス・デ・ミル振り付けのバレーの力によるところ大だった。ニューヨーク・タイムズは「この想像上のスコットランドの村への旅は諸種の劇場芸術の総合である…」と述べ、デイリィ・ニューズは「ブリガドゥーンは想像と美にみちた作品だ」と褒め、各誌紙が激賞した。そしてもちろんこの曲は中でもっともヒットした曲だ。  (JAZZ詩大全)

 シナトラは作曲された年に録音しているが50年代にビリー・メイの編曲で歌ったバージョンもいい。同じくビリー・メイの編曲で録音したナンシー・ウイルソン盤、ロリンズが初めてその強烈な個性を披露したプレスティッジ録音、ジョン・ルイスのパシフィック・ジャズ盤、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのラーナー~ロウ集など、インスト作品も多い。(大村)

フランク・シナトラ/カム・スイング・ウイズ・ミー (Capitol)
チャーリー・パーカー/ナイト・アンド・デイ (Verve)
ソニー・ロリンズ/ソニー・ロリンズ・ウイズ・MJQ (Prestige)
ジョン・ルイス/グランド・エンカウンター (Pacific Jazz)
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ・プレイ・ラーナー・アンド・ロウ (RCA)

Jutta Hipp / WITH ZOOT SIMS

NEW REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  JAZZ LTD  MEMO 1  MEMO 2
Verse

Maybe the sun gave me the power
But I could swim Loch Lomond
And be home in half an hour
Maybe the air gave me the drive
For I'm all aglow and alive

Chorus

What a day this has been!
What a rare mood I'm in!
Why it's... almost like being in love
There's a smile on my face
For the whole human race
Why it's... almost like being in love



All the music of life seems to be
Like a bell that is ringing for me


And from the way that I feel
When that bell starts to peal
I would swear I was falling
I could swear I was falling
It's almost like being in love

たぶん太陽が僕にこの力を与えてくれたんだろう
いまの僕はロウモンド湖を泳ぎきって
30分で帰ってくることだってできるさ
きっとこの素晴らしい空気が活力を与えてくれたんだ
だって僕は輝いて活き活きしているじゃないか!

なんて素晴らしい一日だったんだろう!
こんな気分は滅多に味わえないだろうね!
まるで恋いに落ちたような感じだな
僕の顔には全人類の幸福を祈っているような
おだやかな微笑があふれている!
ああ、まるで恋に落ちたような気分だ

全ての生命の奏でる音楽が
僕のために鳴り響くベルのように聞こえてくる

そのベルが鳴りはじめる時
はっきりと感じるんだ
僕は恋しているに違いないとね
間違いなく僕は恋しているんだ
まるで恋に落ちたような気分なんだもの
  Alone Together
 Alone Together  1932
たった二人で

compose : Arthur Schwartz
lyric : Howard Dietz

 '32年のレヴュー『Flying colors』の曲で、クリフトン・ウェブClifton Webbとタマラ・ジーバTamara Gevaが歌った。このコンビはマックス・ゴードン Max Gordon製作の前作『The band wagon』で成功していたので、ほぼ同じスタッフで作った『Flying colors』は“Flying the band wagon colors”などと新聞で皮肉られ、興行成績のほうも前作に及ばなかった。なおこの時期は大恐慌の真っ最中で、舞台では出演者の一人チャールズ・バターワース Charles Butterworth が、いかに大恐慌を抜け出すべきかを陽気に演説したりした。不況のせいもあってショウの入りは悪く、ゴードンは4ドル40セントの料金を半額にせざるを得なかったという。

 『Flying colors』は批評家からは『The band wagon』の続編のように見られたが、アレック・ワイルダーは「この曲はどうしても [Dancing in the dark] の続編のように見えてしまう、ちょうどハロルド・アーレンの [Ill Wind] が [Stormy weather] の続編のように見えてしまうように」と述べている。

 メロディには『一緒にいる together』ということより『孤独である aloneness』という事の方が強く表現されている、とワイルダーは述べているが、それは調性がマイナーだからである。しかし、構成は A(14)-A(14)-B(8)-A'(8) となっていて、A の最後の部分ではメジャー(D)に解決し、明るい将来を暗示している。ただしこの A は Dm から D に直接変るのではなくて、Dm からF に転調し、さらにDに転調するという迂回路をとおっていて、段階的にマイナーからメジャーに到達するという技が、直接メジャーになる単調さ、どぎつさを巧妙に緩和している。これが上手く成功しているので、普通なら不自然に感じる14小節がまったく不自然さを感じさせないほどだ。オリジナルではバラードで演奏される。

 カーメン・マクレエ、クリス・コナーのふたりがお薦め。67年の映画『ホテル』ではカーメンがこの曲を弾き語りするというシーンを見ることが出来たが、キャップにこの曲をレコーディングしたのは59年のこと。コナーのクールなボーカルとは対照的に感情を豊かに歌い上げた名バージョンだ。他にはシーラ・ジョーダン、メレディス・ダンブローシオも歌っている。男声ボーカルではトニー・ベネットやマーク・マーフィーの録音が印象深い。演奏ではメッセンジャーズをはじめマイルス、ケニー・ドーハム、ロリンズといったジャズの王道を行く連中が素晴らしい録音を残している他、ドン・フリードマンのハーモニック・センスが光るリバーサイド盤、エリック・ドルフィーがリチャード・デイビスとスリリングなデュオを繰り広げるFM盤など必聴バージョンがずらりと並ぶ。コニッツ、ピーターソン~ガレスピーの演奏も秀逸。

Grant Green / GREEN STREET ⇒ score 1 - 2 - 3 - 4
Kenny Drew / At The Keystone Korner Tokyo
Pat Martino / FOOTPRINTS
Chet Baker / CHET
Kenny Dorham / QUIET KENNY
Paul Desmond / TAKE TEN
Richie Beirach / BALLADS Ⅱ
Richie Beirach / Some Other Time
Bruce Gertz / THIRD EYE
Ronny Johansson Trio / Tenderly
木住野 佳子 / Photograph

SONG REAL BOOK、 REAL BOOK、 ALL OF THE JAZZ STANDARD 1、 MEMO
1 - 2 - Pat Martino solo (JAZZ LIFE)
1 - 2 - Jim Hall & Ron Carter Duo

Alone together, beyond the crowd, above the world
We're not too proud to cling together
We're strong as long as we're together
Alone together, the blinding rain, the starless night
We're not in vain; For we're together
And what is there to fear together

Our love is as deep as the sea
Our love is as great as a love can be

And we can weather the great unknown
If we're alone together

僕ら二人きり、群集を超えて、世界の中で
やせ我慢して抱き合わずにいることなんかない
二人一緒にいれば何も怖いことはないよ
激しい雨も星のない夜も二人っきりさ
こうして二人でいるのは決して無駄じゃない
僕らは一緒にいて、恐れる事は何もないのさ

僕らの愛は海よりも深く
どんな愛にも負けないくらいに大きい

もし僕らが二人きりでいられるのなら
これからの将来のどんな事にも耐えていけるだろう

 
As long as I live (a9)
As Long As I Live  1934

compose : Harold Arlen
lyric : Ted Koehler

 アーレンとケーラーは1932年から’34年まで三年続けて[Cotton Club Parade]というダン・ヒーリー Dan Healy 演出製作のコットン・クラブでのショウを手掛けている。'32年はキャブ・キャロウェイ Cab Calloway、'33年はデューク・エリントン、'34年はジミー・ランスフォード Jimmy Lunceford の各オーケストラが出演し、歌手、踊り手他多くの出演者に彩られた華やかなショウだった。この曲はその'34年版で発表されている。

 今思えば、コットン・クラブとはなんと贅沢なクラブだったんだろうと、我々はそんな感慨を持たざるを得ないが、とにかく曲の方も[I've got the world on a string]('32)、[Stormy weather]('33)、[As long as I live]、[I'll wind]('34)と後にジャズ歌手が好んで歌うようになるものが次々と発表されている。

 コットン・クラブは、映画[コットン・クラブ]でも描かれていたように、1922年にやくざが密造酒で儲ける為の手段として開いたのが始まりで、禁酒法の落とし子のようなものだった。'25年に禁酒法違反の角で連邦裁判所から閉鎖命令を出されたり、途中、'32年の不況のどん底の時期と'33年の禁酒法廃止の時に経営が悪化したが、それでもショウの内容の素晴らしさで持ちこたえ、結局、'40年6月に閉店するまでいわばハーレム文化の先導役を果たす事となった。またコットン・クラブのショウはたびたびラジオ放送で全国に流されたから、アメリカの大衆音楽全体の流れを左右するほどの力を持っていた。

 41年にベニー・グッドマンが大ヒットさせた。81年のミュージカル『リナ・ホーン:ザ・レディ・アンド・ハー・ミュージック』では主演のリナ自身がこの曲を歌っている。録音はシンガーのハロルド・アーレン作品集でもよく見かける。

ダイアナ・クラール/ステッピング・アウト (GRP)
ジョージ・シアリング/デクスタリティ (Concord Jazz)

HAL LEONARD REAL JAZZ BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 2

Verse

What's the use there is no excuse
To be hiding what's on my mind
Loveing you is a secret I can't conceal
Since we met I've been all upset
But I really made up my mind
To confess just exactly the way I feel

Chorus 1

Maybe I can't live to love you as long as I want to
Life isn't long enough, baby
But I can love you as long as I live
Maybe I can't give you diamonds and things like I want to
But I can promise you, baby
I'm gonna want to as long as I live

I never cared but now I'm scared
I won't live long enough
That's my I wear my rubbers when it rains
And eat an apple ev'ryday then see the doctor anyway

What if I can't live to love you as long as I want to?
'Long as I promise you baby
I'm gonna love you as long as I live

Chorus 2 (only bridge)

I even wear long underwear
When winter breezes blow
I'm gonna take good care of me
Because a sneeze or two might mean
The flu that would never never do

 ヴァース

僕の思っていることを隠すなんて
無駄だし、第一理由がないね
君を愛している事は隠して置けないな
二人が会ってから僕はずっと気持ちが落ち着かなかった
でもとうとう本当に決心したんだ
僕の感じているまま打ち明けようと

 コーラス 1

できる限り長生きしていつまでも僕は君を愛したいと思っているけど
きっとそんなには生きられないだろうね
人生はそんなに長くはないから
でも僕は生きている限り君を愛しているよ
ダイアモンドとかそんなものを君にあげたいとは思っているけど
たぶんそれも出来ないかもしれない
でも、君に約束するよ
生きている限り僕は君にそういうものをあげたいと思っていると

今までは全然気にしてなかったけど
君と会ってからは長生きできないんじゃないかと思って
恐くて仕方がしょうがないんだ
だから僕は雨が降ったときはレインコートを着るようにしているし
毎日りんごを食べて、おまけに医者にも診て貰うようにしている

生きたいだけ長く生きて君を愛したいと僕は思っている
でもそれが出来なくても何て事はないさ
生きている限りずっと君を愛するって
僕が約束するんだから

 コーラス 2 (ブリッジのみ)

冬の冷たい風が吹く時は
僕は長い下着さえ履くことにしているよ
体の健康にはよく注意を払わなきゃ
くしゃみなんかするとインフルエンザだったりして
あれだけはゴメンだね!
As time goes by (a10)
As Time Goes By  1931
時のたつままに、時の過ぎ行くまま

compose & lyric : Herman Hupfeld

 '31年のミュ-ジカル『Everybody's welcome』のためにハプフェルドが書き、ルディ・ヴァレー(Rudy Vallee)がRCAヴィクターからレコードを出したが、その時はややヒットした程度だった。やがて'42年にハンフリー・ボガード、イングリッド・バーグマン主演の映画『カサブランカ(Casablanca)』に使われ、その中でドゥーリー・ウィルソン(Dooley Wilson)が弾き語りを見せてくれたがそこでイングリッド・バーグマンがちょっとハモりで参加するシーンは忘れられない。これはサントラ録音が出ている。そしてこの映画以降この曲もかなりのヒットとなった。ただ当時のアメリカ・ミュージシャン連盟が一切の録音を禁止するストライキに入っていたので、RCAビクターはやむなくルディ・ヴァレーの古いレコードを再発売し、それでもこれはミリオン・セラーとなったという。

 日本では戦後、それも'70年代に入ってからだろうか、テレビが繰り返しこの映画を放映するようになって、やっと有名になってきたというところだろう。だから主役のハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンの二人の俳優とかその物語や雰囲気とか、そういったものの象徴として人々にリクエストされているだけで、その意味や歌詞が人々を魅了したというわけではない。なぜそうかというと、邦題名の『時の過ぎ行くままに』というのが既に歌詞の内容と全然関係の無い語源なのである。日本人の歌やその詞に対する一般的な態度を象徴する格好のものだろう。歌詞の全体的な意味から察せられるように、as time goes by は〈時が経っても〉と訳すのが正しい。〈時の過ぎ行くままに〉という邦題は音楽関係者によって歌詞の意味を無視して付けられたか、わからなくて付けられたかのどちらかだろう。いずれにしろ、やけに尤もらしいから余計に始末が悪い。

   この曲の発端はヒットラーが'33年に政権をとったことにあるというと、何か唐突で驚く人も多いと思う。映画のストーリーとは偶然一致したに過ぎないのだろうが、面白いもので、どちらもナチと関係している。ナチを恐れたユダヤ人で物理学者のアインシュタインは、同年にアメリカを訪れそして亡命している。'33年というのは大不況の真っ只中で、この頃は大学でのインテリが道端で林檎を一個5セントで売っていたりした。不況のせいかどうかはわからないが、アインシュタインの相対性理論は人々の話題になり、タイム・トンネルとかタイム・カプセルとかに乗って過去に舞い戻るような、今なら馬鹿馬鹿しいと思えるような話が、映画や小説になってもてはやされたものである。'34年、多分もうみなが相対性理論にうんざりしてきた頃、この歌は書かれたようである。このハプフェルドという人の事は私は何も知らないが、名前からやはりユダヤ人と察せられるし、恐らく相対性理論にはどっぷりと入れ込んでこの歌が湧き出るように出てきたのではないかと想像できる。

   一般にジャズのスタンダード・ナンバーは'30年代、'40年代に作られたものが多く、'30年代なら経済不況に、'40年代なら戦争に、とそれぞれ色濃く影響されている。‘30年代の経済不況は今我々が想像する以上に深刻なものだったらしく、一般人はローズヴェルと大統領によるニュー・ディール政策('33~'39)などによってアメリカは経済復興を成し遂げたといわれているが、たとえば伽ロライン・バードというジャーナリストが『ニュー・ディール政策は単に表面上のもので、経済恐慌を本当に救ってくれたのは戦争、つまり日本の真珠湾攻撃だ』と書いているように、最近ではそれを否定する人も少なくない。いずれにせよ、こう言った社会的背景はよく頭に入れておく必要があるだろう。

 カーメン・マクレイの弾き語りバージョンは素晴らしいし、他にも優れた録音が多い。リー・ワイリーやペギー・リー、キャロル・スローン、シナトラやペリー・コモ、ジャッキー&ロイのコーラス。速いテンポでスインギーな歌唱のマーク・マーフィー。ビリー・ホリデイなどの録音は一聴の価値がある。ローズマリー・クルーニーも悪くない。この曲はどちらかというと詞が非常に重要な位置を占めているので、インストゥルメンタル・バージョンはさほど多くない。デクスター・ゴードン晩年の名演をはじめ、ソニー・スティット、バド・シャンクといったベテランたちの演奏は深い感動を与えてくれる。

ドゥーリー・ウイルソン/50イヤーズ・オブ・フィルム・ミュージック (Warner Bros.)
ビリー・ホリデイ/奇妙な果実 (Commodore)
カーメン・マクレイ/アズ・タイム・ゴーズ・バイ (Victor)
リー・ワイリー/ウエスト・オブ・ザ・ムーン (RCA)
ペギー・リー/イフ・ユー・ゴー (Capitol)
フランク・シナトラ/ポイント・オブ・ノー・リターン (Capitol)
キャロル・スローン/アズ・タイム・ゴーズ・バイ (Capitol)
マーク・マーフィー/ブリッジング・ア・ギャップ (Muse)
ジャッキー・アンド・ロイ/ポギー (Fantasy)
ソニー・スティット/グッド・ライフ (Full House)
デクスター・ゴードン/ジ・アザー・サイド・オブ・ラウンド・ミッドナイト (Blue Note)
バド・シャンク/ザット・オールド・フィーリング (Contemporary)

Stephane Grappelli / Bringing it together
Frank Collett / A POSTCARD FROM BILL
WHAT'S NEW / Nancy Wilson with Great Jazz Trio
NEW YORK TRIO / THE THINGS WE DID LAST SUMMER

SONG REAL BOOK  REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 1  永遠のポップス2  MEMO 1  MEMO 2

VERSE

This day and age we're living in gives cause for
Apprehension with speed and invention and things like third dimension
Yet, we get a trifle weary with Mister Einstein's the'ry
So we must get down to earth, at times relax, relieve the tension
No matter what the progress or what may yet be proved
The simple facts of life are such they cannot be removed

CHORUS

You must remember this, a kiss is still a kiss
A sigh is just a sigh
The fundamental things apply as time goes by
And when two lovers woo, they still say "I love you"
On that you can rely
No matter what the future brings as time goes by

Moonlight and love songs never out of date
Hearts full of passion, jealousy and hate
Woman needs man and man must have his mate
That no one can deny

It's still the same old story, a fight for love and glory
A case of do or die
The world will always welcome lovers as time goes by

 ヴァ-ス

近頃ではもう、スピードとか新しい発明とか三次元のこととか
気苦労の種が絶えないけど
とは言ってもアインシュタインさんの理論には少しうんざりってところ
なぜってわれわれは現実に立ち返らなければならないし
ときには寛いで、緊張をゆるめる必要すらあるからさ
とにかく、進歩がなんであれ、やがて証明されるかもしれない理論がなんであれ
人間が生きていくうえでの現実とは
動かしがたいごく平凡な事ばかりだというわけ

 コーラス

そう、これだけは忘れないでほしい
キスはやっぱりキスだという事、溜息はただの溜息だということを
どんなに時が経ってもこういった当たり前の事ごとは変わらないのさ
それに恋人達が愛しあうときは今でも“私はあなたを愛している”と言う
だから時が移ろい未来がなにをもたらそうと
これは変わらざる真実だということだ

月の光も恋の歌も決して時代遅れになんかならないし
恋人達の心はいつだって情熱と嫉妬と憎悪で満ちている
女には男が必要だし、男には伴侶が必要だ
こんな事は誰も否定できない

結局、話は昔から一つも変わらないのさ
愛と栄光への戦い、命を賭してでも向かっていくべきもの、恋
そう、時間がいくら流れようと、
世界はいつだって恋人達を歓迎してくれるのさ!!
 Autumn In New York
 Autumn In New York  1934
ニューヨークの秋

compose & lyric : Vernon Duke

 '34年の12月初演のレヴュー、サムズアップ『Thumbs up』のクロージング・ナンバーとして使われた。コンポーザーとして知られるバーノン・デュークが珍しく作詞も担当し、‘32年の12月に開演した『Walk a little faster』にデュークは [April in Paris] を書いていたから、やや題名の雰囲気が似ているせいでこの曲はその続編のように見られた。が、内容は全く違っていて、続編でも二番煎じでもなかった。これはショーの最後にクロージング曲として使われたが、たいていは良い曲は中の良い場面で使うことが多いので、クロージング曲がヒットすることは少ないという。

 彼の曲はいつも質が高く内容が濃いからすぐにはヒットせず、やや間を置いてミュージカルやレヴューから離れ、歌の上手い歌手が歌ってヒットするというかたちが多かった。この曲も暫くたってからルエラ・ホウガン Louella Hogan のレコードでヒットした。そして‘50年代から‘60年代にかけてが、ジャズ歌手にもっとも多く歌われた時期だったろう。[Manhattan] などとも似て。ニューヨークが変わってしまったからだろうか、最近はあんまり歌われなくなった。

 イギリス情報局長官を勤め、しかも実はソ連のスパイだったという、かの有名なキム・フィルビー Kim Philby は、正体がばれそうになった‘63年にソ連に亡命したが、彼は‘40年代末から‘50年代初めにかけて書記官としてニューヨークとワシントンDCに滞在していた。そして亡命後の‘68年に自伝を発表したが、その中でアメリカとアメリカ人を徹底的にこき下ろしていた彼が唯一褒めちぎったもの、それがニューヨークの秋だった。この曲の解説に登場するには全く無縁に思われる人物だが、その彼がおよそ世界でニューヨークの秋ほど素晴らしいものはないとくり返しくり返し語っていたのが、何か不思議に印象に残っている。

 コード進行もメロディもバーノン・デュークらしい洗練された美しさを持っているためシンガーばかりでなくミュージシャンたちにも愛され、50年代から60年代にかけて多くのアーティストがレコーディングしている。ボーカルではビリー・ホリデイのヴァーヴ初期の録音をはじめジョー・スタッフォードやメル・トーメの丁寧に歌いこんだバージョンや、ちょっと速めのバラードとして歌ったアーネスティン・アンダーソン、オープン・ハーモニーの美しさに酔わされるシンガーズ・アンリミテッドなどを推薦しておきたい。エラ&ルイ、シナトラ、サラ・ボーン、そしてグラディ・テイトのボーカル・バージョンも必携。インストは枚挙に暇がないほどだが、ストリングズをバックにしたチャーリー・パーカーのヴァーヴ録音、ユニークな編曲を施したバド・パウエルのブルーノート盤、そしてジョン・ルイスの編曲が光るMJQ初期の名演あたりをまずはお聴きいただき、続いては太く温いトーンでメロディを綴っていくタル・ファーロウのギター、悠揚迫らざるデクスター・ゴードンのテナー、輝かしいトーンが何とも生き生きとしたクリフォード・ブラウンのトランペット、バドとはまたひと味違うぴちぴちとしたタッチに個性を見せるハンプトン・ホーズのピアノなどで、この曲の魅力をさまざまな角度から満喫してほしいと思う。

ビリー・ホリデイ/リサイタル・バイ・ビリー・ホリディ (Verve)
ジョー・スタッフォード/ニューヨークの秋 (Capitol)
メル・トーメ/ニューヨークの休日 (Atlantic)
アーネスティン・アンダーソン/ホット・カーゴ (Metronome)
シンガーズ・アンリミテッド/ア・カペラ Ⅱ (MPS)
チャーリー・パーカー/ナイト・アンド・デイ (Verve)
バド・パウエル/ジ・アメイジング・バド・パウエルvol.2 (Blue Note)
モダン・ジャズ・カルテット/ジャンゴ (Prestige)
タル・ファーロウ/オータム・イン・ニューヨーク (Verve)
ハンプトン・ホーズ/ザ・トリオvol.1 ((Contemporary)
デクスター・ゴードン/ダディ・プレイズ・ザ・ホーン (Bethlehem)
クリフォード・ブラウン/クリフォード・ブラウン・オールスターズ (EmArcy)

David Liebman / STARDUST
富樫 稚彦 / Explosions
伊藤 君子 / Song For You

Verse  REAL BOOK  ALL OF THE JAZZ STANDARD 1  MEMO 1  MEMO 2  HAL LEONARD REAL JAZZ BOOK

Verse

It's time to end my lonely holiday
And bid the country a hasty farewell
So on this gray and melancholy day
I'll move to a Manhattan hotel
I'll dispose of my rose-colored chattels
And prepare for my share of adventures and battles
Here on the twenty seventh floor
Looking down on the city I hate and adore!

Chorus 1

Autumn in New York, why does it seem inviting?
Autumn in New York, it spells the thrill of first nighting
Glittering crowds and shimmering clouds in canyons of steel
They're making me feel I'm home

It's autumn in New York that brings promise of new love
Autumn in New York is often mingled with pain
Dreamers with empty hands may sigh for exotic lands
It's autumn in New York, it's good to live it again

Chorus 2

Autumn in New York, the gleaming rooftops at sundown
Autumn in New York, it life you up when you're rundown
Jaded roues and gay divorcees who lunch at the Ritz
Will tell you that "it's divine!"

This autumn in New York transforms the slums into Mayfair
Autumn in New York, you'll need no benches in Central Park
Greet autumn in New York, it's good to live it again

 ヴァース 
さびしい休暇をお終いにし
田舎に足早に別れを告げる時が来た
この曇天の憂鬱な日に
僕はマンハッタンのホテルへ移るのさ
気に入った素晴らしい持ち物もみんな処分して
冒険と戦いのための準備をしよう
嫌いなんだけどそれでいて好きで惹かれてしまうこの大きな街を
ここ27階の窓からから見下ろしながら

 コーラス 1 
ニューヨークの秋はどうして人の気を引くのだろう?
秋になると芝居の初日に心をときめかせ
鋼鉄のビルの谷間には人がちらちらと動き上では雲がゆらめき
ああ家に帰ってきたなと僕はいつも思うのさ

新しい恋の期待をもたらしてくれるもの、それがニューヨークの秋だ
ニューヨークの秋にはしばしば苦痛が入りまじっている
満たされぬ夢ばかり見るものはどこかの異郷に憧れるのかもしれない
でもぬニューヨークの秋こそ一番さ
ニューヨークの秋をまた過せるのは素晴らしいな

 コーラス 2 
ニューヨークの秋に夕陽を受けた建物の屋根が彩りを添える
ここの秋は落ち込んでいる時に元気付けてくれるんだ
リッツ・ホテルで昼食を取る何事にも飽きた遊び人や
陽気な離婚した者たちが口を揃えて言うんだ
"こんなにすばらしいところはないね"とね

ニューヨークの秋はスラム街を高級住宅街に変えてしまう
ここの秋を知ればスペインの城なんか誰も欲しがらないさ
暗闇の好きな恋人たちがセントラル・パークのベンチに座って
ニューヨークの秋に歓迎の挨拶を送っているよ
こういうニューヨークの秋をまた味わえるなんて素敵だな
 
Autumn leaves (a11)
Autumn Leaves (Les Feuilles Mortes)  1947
枯葉

compose : Joseph Kosma
lyric : Jacqes Prévert/ Johnny Mercer(Eng.)

 もとは'47年('45年とするものもある)にジョセフ・コスマがバレエ『ランデ・ヴー』のために作曲し、詩人で脚本家でもあったジャック・プレヴェールが詩をつけ、ジュリエット・グレコ Juliette Greco がヒットさせたシャンソンの名曲。英詩はキャピトルの依頼を受けて'50年にジョニー・マーサーがつけている。そして同年にビング・クロズビィやジョウ・スタッフォードなど12人の歌手がレコーディングをしたが、どれもあまり成功しなかった。アメリカでヒットしたのはポピュラー・ピアニストのロジャー・ウィリアムズが、寄せては返す漣のようなタッチで'55年に吹きこんだレコードで、四週つづけてヒット・パレードのトップに位置しミリオン・セラーとなった。それからジョウン・クロフォード主演の映画『Autumn leaves』(Columbia,'56) ではナット・キング・コールがこれを歌っている。さらにジャズ界では、やはりマイルズ・デイヴィスが採りあげてからスタンダードな素材となったと言えるだろう。

 コスマ/プレヴェールのオリジナルには6/8拍子で24小節が二回、8小節のヴァースがついていて、コーラスは四拍子で16小節となている。だがマーサーはコーラス部分にしか歌詞をつけていないので、ジャズ・スタンダードとしてまたアメリカのポップスとして大抵は、ヴァース抜きでコーラス部分を倍に引き伸ばしてA-A-B-C32小節を1コーラスとして歌われている。

 デイヴィスの4ビート版以来、インストゥルメンタルとしては非常にスリリングにスウィングする曲としてミュージシャンに好かれてきたが、歌ではどうしてもこの曲はスウィングできない。この英詩はオリジナルのフランス語の歌詞の訳ではないけれども、この内容もオリジナル同様に恋人たちの別れと晩秋を歌っているので、のこ歌詞は絶対に楽しくバウンスするわけにはいかないからだ。それでも歌詞の意味はどうでもいい日本人の歌手のなかにはこの曲で楽しくスウィングする人もいるけれども、さすがにアメリカの歌手はサラ・ヴォーンの例外を除いて皆しっとりとしたバラードで歌っている。ナット・キング・コールは重厚なストリングズのバックで歌っていて、これは同じアレンジで日本語のものも出している(日本訳というより日本語の歌詞だが、それはシャンソン畑に何種類かある)。メル・トーメはフランス語で1コーラス、ニコラス・ブラザーズは英語とフランス語で2コーラス歌っている。フランク・シナトラ、ドリス・デイ、フランシス・ウェイン、フォー・フレッシュメン、モニカ・ルイス Monica Lewis はいずれも遅いバラードで、ジョニー・マティスはラテン・リズムで歌っている。

Bill Evans / PORTRAIT IN JAZZ  take 1 , take 2
Bill Evans / THE 1960 BIRDLAND SESSIONS  March 12 , March 19 , April 30
Bill Evans / What's New
Bill Evans / QUIET NOW
Bill Evans / Jazzhouse
Bill Evans / Yesterday I Heard The Rain
Cannonball Adderley / SOMETHIN' ELSE
Ray Bryant / CON ALMA
Miles Davis / LIVE AT PLUGGED NICKEL
L.A. 4 / PAVANIE POUR UNE INFANTE DÈFUNTE
Kenny Drew / morning
Niels Henning Pedersen / TRIO 1
The Great Jazz Trio / RE-VISITED
Chick Corea / Akoustic Band
Michel Petrucciani / cold Blues
Keith Jarrett / STILL LIVE
Gonzalo Rubalcaba / Images
Guido Manusardi / SO THAT
Ray Barretto / My Summertime
Eddie Gomez / DEDICATION
中川 昌三 / poesy
Sarah Vaughan / CRAZY AND MIXED UP
Nat King Cole
Dee Dee Bridgewater / KEEPING TRADITION
Bobby McFarrin-Chick Corea / BLUE NOTE CDP 7 95477 2
Rassell Ferrell / RASSELL FERRELL
Rob Wasserman / DUETS

Verse only  NEW REAL BOOK  REAL BOOK  MEMO  MEMO 2 (Chord only)
Print Music (Wayne Shorter's Solo)


Oh je voudrais tant que tu te souviennes
Des jours heureux ou nous etions amis
En ce temps-la la vi etait si belle
Et le soleil plus brulant qu'aujourd'hui

Les feuilles mortes se ramassent a la pelle
Tu vois, je n'ai pas oublie
Les fleuilles mortes se ramassent a la pelle
Les souvenirs et les regrets aussi

Et le vent du nord les emporte
Dans la nuit froide de l'oubli
Tu vois, je n'ai pas oublie
La chanson qu'Yves Montand chantait

The autumn leaves drift by my window

The falling leaves are red and gold
I see your face, those summer kisses
The sunburnt hands I used to hold

Since you went away the days grow long
And soon I'll hear old winter's song
But I miss you most of all, my darling
When autumn leaves start to fall

(scat)
(Repeat from beginning of the English)
Autumn leaves

〈KEEPING TRADITION/ Dee Dee Bridgewater〉

The falling leaves drift by the window
The autumn leaves of red and gold
I see your lip the summer kisses
The sunburned hands I used to hold
Since you went away the days grow long
And soon I'll hear old winter's song
But I miss you most of all my darling
When autumn leaves start to fall

窓辺にただよう落ち葉
紅に黄金色にかがやく秋の木の葉
きみの唇が目にうかぶ
かつて握りしめたあの手 
その日焼けした手に夏がそっと触れる

きみが去ってから日々はさらに永くなり
もう間もなく冬の歌が聞こえてくるだろう

がなによりもこんなとき恋しくきみのことが偲ばれる
枯れ葉がまい落ちるこんなときになると
BSong List (lyrics)ABCDEEGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ (B14 2007.09.17)
Beautiful love (b1)
   Beautiful Love  1931

compose : Victor Young/ Wayne King/ Egbert Van Alstyne
lyric : Haven Gillespie

 ヤング、キング、ヴァン・アルスタインの三人の作った曲にガレスピが作詞しているが、作った当時はあまり知られず、'31年の映画『Sing a Jingle』にトム・アデアとマット・デニスのつくった [The night we called it a day] などと入れられ、徐々に有名になってきた曲である。ビル・エバンスが生涯のレパートリーにしたことで有名。エバンスは何度も名演を録音している。ピアニストでは他にチック・コリア、ドン・フリードマン、ミシェル・ペトルチアー二らの録音がある。歌手では他にアニタ・オデイ、ヘレン・メリル、シャーリー・ホーンら。

Bill Evans / EXPLORATIONS - take 2 , take 1
Bill Evans / Bill Evans at Town Hall
Bill Evans / THE 1960 BIRDLAND SESSIONS  (with "Five")
Bill Evans / My foolish heart
Bill Evans / THE PARIS CONCERT

Ron McClure / McJOLT
EUROPIAN JAZZ TRIO / CHATEAU EN SUEDE
Eddie Daniels / Beautiful Love
John Abercrombie / John Abercrombie Marc Johnson Peter Erskine
Eugene Pao / This Window
Marc Johnson / TWO BY FOUR
小曽根 真 / SPRING IS HERE
中川 昌三 / poesy
木住野 佳子 / FAIRY TALE

NEW REAL BOOK  REAL BOOK  HAL LEONARD REAL JAZZ BOOK
ALL OF THE JAZZ STANDARD 2  MEMO
Beautiful love, you are all a mystery!
Beautiful love what have you done to me?
I was contented till you came along
Thrilling my soul with your song
Beautiful love, I've roamed your paradise
Searching for love,my dream to realize
Reaching for heaven, depending on you
Beautiful love, will my dreams come true

美しき愛、あなたはとても神秘なもの
美しき愛、あなたは私に何をしたの?
あなたがやってくるまで私は何不自由なかったのに
あなたの歌に私の心は激しく揺さぶられる
美しき愛、私はあなたの園をさまよってきた
愛を探し求め、夢をかなえるために
天国にまで手を差し伸べた、あなたを頼りに
美しき愛、私の夢はかなえられるのかしら?
Because of you (b2)

Beca